あゆの珍冒険

2002年10月17日〜18日&11月25 WE’LLな2人はらぶ×2なWILL

「うそぉ〜っ」
なにか始める時、終わった時、区切りのついてる時に、
あゆは必ずメールチェック。 いろんなお仕事の窓口が、今はメールだったりネットだから。
10月初旬。病院の定期健診から帰ってきて、メールチェック。
あゆが一発めに発した声。
それに家に泊まってた想い人さんは、慌てて寄ってきたの。
「どうした?」
あゆと想い人さん、2人で一緒にお仕事なのら☆
「ねえ、やりたいっ!」
目をキラキラさせてお願いモード。
(あゆ的に★キラキラビーム★を放っておいた)
…でも、やっぱあゆとっていやかなぁ。
ちょっと不安になったけど、キラキラビームに負けたと言うか、
あゆが押し切ったと言うか、見事「うん」と言ってもらい(言わせて?)、 返事を書いた。

このお話がくるきっかけになったのは、 6月に受けたWE'LL恋愛座談会(創刊準備号掲載)の時、
想い人さんに移動の付き添いをお願いしたから。
そのあとにみんなでランチして、座談会の延長上というか、想い人さんにも興味が持たれたと言うこと。
んで、面識ができ、今回の依頼となったのだ。
今回の内容はバリアフリーのホテルに泊まりながら、 観光名所を案内するという連載。
掲載号はWE’LL12月号トラベル特集。
クリスマスは銀座・丸の内で過ごしたい!ってやつで、
できたてでいま話題の丸ビルと、同じく今年できたハートビル法適用のセレスティンホテル。
丸ビルは行きたくても混んでるし、セレブってイメージっていうか。
まだあゆたちには早いかなぁなんて思ってた。
それに、初めてバリアフリールームってヤツに泊まっちゃうのだ☆
こう言うのが対応してるのって、じゃ●んとかに載ってるような、 激安ホテルの対象にはまずなってない。
ということは、必然的にビンボーカップルのあゆたちには、 手の届かないお話なのです。
さて、実際ロケに行くわけで、日程調整が昔ほどうまく行かない。
想い人さんは、まだ俳優(それともタレントになるんかしら)のタマゴなわけで、
連日撮影&レッスンには、まだなっていない。
ワリとタイミングはあわせやすくなったんだけど、問題はあゆ。
先月からコンサルティング…ま、簡単に言うと、
外部の専門系会社とミーティングや、問題点を出して現状を見極めることを、
改めてすっきりした形で会議してる…そこに、あゆだ出席してる。
見守って聞いて、これがあゆの経験と、1つ勉強になれば…と、 局の上司さん達からの配慮である。
(バイトなのに表の人とこうやって接していいのかなぁ)
その日と宿泊の日がどうしてもずらすことが出来ない!と言う日にぶつかってしまって、さあ大変。
いろんなものをカケモチって、大変よね。
そして依頼条件の1つに
『車いすでロケしたいんですが…』
なぁにぃ〜!?
あゆはどんなプロフィールにも”歩けるけどたまに車椅子も使う”ということを、
強調(?)して載せるようにしてる。
この依頼を丸呑みしてしまうと、たまに車いすではなくなってしまう。
まぁ、この条件についてあゆの気持ちを伝えたら、
適当に歩いていいってことで(乗りっぱなしもできないしね)、問題解決。
しかし!
会議の日とロケをどうやって両立させるか…なのである。
チェックインの時間を遅らせてもらうことは、間違いなく決定。
そして局長&EMに事情を話す。
「ムリするな、適当に帰っていいよ」とのありがたいお言葉。
ついでに、駅のバリアフリーチェックもしてきちゃおうと提案。 あとは車いすの問題を、残すだけとなったんだ。
どっちにしても、その日あゆは会社にいるわけで、車椅子は使わない。
早く切り上げて1度家に帰るか、
空車いすを上がる時間にあわせて持ってきてもらうか、
前日に会社に持ってきて迎えにきてもらう。
3パターンの方法が思い浮かぶ。
でも、こればっかりはあゆは決められないので、想い人さんに決めてもらった。
あとは着るもの。
いつもピンでしか2人は出てないから、自分がでる時っていうのは集中して決めればいいし、
想い人さんが出る時は、想い人さんの言われた設定を考慮して集中する。
あ、ちなみに。
いつも想い人さんがTV等にでる時、よっぽど衣装が用意されてない時は自前だから、
あゆがコーディネートしてるんだ。
だから今回は、すごく大変だった。
直前まで、スケジュールや仕事でアタマがいっぱいなのにくわえて、
2人分の衣装を2日分考えなくてはならない。
設定はクリスマス。もぉ助けて〜と叫びたいくらい、テンパってたあゆなのら。
結局、前日の夜に洋服が決まると言う、危険度高。

シミュレーションどおりうまく行くか心配だったけど、とにかくあゆは会社に行かなきゃ。
いつもよりずいぶん早起きして、お化粧も済ませて、
緊張と不安を抱えて、会議の待ってる会社に向かった…。
会議が始まるまでメールでやり取りをして、準備を整える。
後は部屋を出るタイミング…など×2
会社から電車で行こうかとも思ったけど、階段を上ったり下りたりは辛いから、バスで向かうことにした。
そのバスは、入り口までびっしりおばちゃん軍団大量で、びっくりした。
むかし流行ったスポンジ人形詰め込む、テレフォンパニックみたいだった。
うにゃ〜、あゆもスポンジになっちゃうよぅ。
ものの5分も乗っていれば、その窮屈さから開放された。
少しでも早く行かなきゃ…と、京急の改札に向かってメール。
タイムラグがあるから時間ははっきりしない「いま電車に乗った」と返信メール。
トイレに行きたかったあせりと、人混みとメールがこなくてイライラ。
このヘンは駅ビルに入んなきゃあゆの使えるトイレはない。
どのヘン?って聞き返したメールが帰ってきた時、もうトイレに向かう余裕のある時間はなかった。
あぁ、これだから実はバリアだらけのこの駅は、使いにくいんだ。
それにしても…トイレに行きたい。
この体だから味わえる体験ナンだろうけど、実際使った駅バリアフリーについては、ゆにNETに書くから、
この気持ちは絶対に忘れずに持ち帰ってこよう。
想い人さんはあゆ宅から空車いすを持って、横浜駅で待ち合わせ。
人混みがずいぶん激しくなる時間で、あゆはちょっと早く波に飲まれないように、
改札の中に入って待ってた。

想い人さんが待ち合わせ場所に現われたのは、5時過ぎ。
今日の撮影が、どう言うタイムスケジュールで動くか知らない。
夕飯を食べるタイミングがないかも知れないので、
あゆ、とうとう立ち食いそばデビュー!
ホテル行くんだから、そこで食べようか?とも考えたけど、
思いがけない所でお金が使えないのも、ビンボーカップルなのです。
あぁ、ホテルのディナーなんてせっかくのチャンスだったのに…ね。
でも、立ち食いそばに行きたいっていうのも、あゆの長い夢。
だって丼ものは自分で食べれないし、
まして立って食べるなんて、あゆには想像のできない世界。
外食を1人でするのだって苦手だから、お腹空いてる時の駅の匂いは、
本当にあゆに夢を見させ続けてた。
で、やっぱり夢をかなえてくれたのが、想い人さん。
食券買うだけでドキドキする。
いざカウンターに行き、想い人さんとお店のおばちゃんの
決まった台詞なのかもだけど、慣れたやり取りを新鮮な気持ちで聞く。
あっという間にいい匂いのおそばが出てきた。
「焦んないでいいからゆっくり食べなよ」
食券を買う時に迷ってて、気付いて出てきてくれたのもおばちゃん。
「おいし〜い!」って、目をキラキラ状態で喜んでると、
厨房の中の人たちがみんな、口々に「熱いからね、気をつけてね。」と、
気遣ってくれたりあゆの声に喜んでくれてた。
きちんと全部食べれたし、お礼を言ってあとにした。
車椅子も端っこに置けるから、1台くらいなら入る時がちょっと大変だけど、
でもチャレンジできそうって思ったよ。
おそばと働いてる人の心で、あったかくなったのら。

京急は人混みがすごいけど、駅員さん達の対応はすばやく親切。
ちょうど快特がきてしまって、逆流するのが大変。
それでもエスカルをつかって、たくさん待たせたりするコトもなく、ちゃんとすぐに乗せてくれる。
「今くる快特に乗りますか?」と、ホームに出てる案内板を見る。
ん?いま止まってる発車寸前のじゃない?
「次の乗り換えナシの快特で行きます」
答えてすぐに案内板も切り替わり、あはって照れてた。
そして乗りこむ際も周りの人にスペースを作ってくださいと言ってくれるし、
発車するまで見送ってまでくれる。
想い人さんと車いすで利用する時はいつも、とっても気持ちよく乗れるんだ。
さて、目的地の駅に着くと、これがまた対応がよくて気持ちがよかった。
設備も人も、いい感じなのは初めてかもっていう感じ。
駅から地上に出ると、方向が分かんない。タクシー乗り場も分かんない。
担当の人に”駅からはタクシーで”なんて言われてたけど、こりゃムリかも。
そばにコンビニがあったから、夜のおやつを買いがてら聞いてみた。
「徒歩20分くらいかなぁ…」
想い人さんも、その言葉にびっくりして、タクシーをなんとか捕まえようか迷った。
だけどたまに無謀なことをする人。
「時間あるし歩こう」と言い出した。
だってね、地図を見せてもらって曲がる所と言われたのは、目と鼻の先にもう見えてるんだもん。
結局想い人さんの足で徒歩7分。あゆの足じゃ20分かかってたかもね。
オフィス街のようで大きなメーカーのビルが、あっちこっちに見える。
んで、勤めてる人っぽい人たちは、あゆたちとは逆に駅の方に向かってるんだ。
オブジェっぽいものがあったり、都会〜って感じの中に、セレスティンホテルはあった。
先にチェックインしていいけど、撮影隊がくるまで物を動かさないでほしいとのコト。
疲れてたあゆがボケたのは、チェックインの時の年齢を、なにを血迷ったのか1歳サバを読んだ。←ばか
カードキーを受け渡された時に、『あっ』て気付いてカウンターを覗いて発覚。
想い人さんと大笑いしちゃった。
部屋に行くと、カードキーで鍵を開けると、うい〜んって自動で扉が開き…ん?扉が閉まんない。
強引に扉を手で閉めると、すごく重たい扉は戻ってきてしまう。
お部屋案内を探して読んでも、閉め方は書いていない。その間想い人さんは、扉を体で押さえてる。
「う〜ん、どっかにセンサーでもあるのかなぁ」
あっちやこっちと、手をかざしたり飛び跳ねてみると、
「あった!」
扉から離れた壁に、1つのセンサー感知の場所が。
想い人さんが手をかざし、ようやく扉が閉まった…。何分奮闘したんだろう。
部屋は白い壁紙に、家具は明るい木の色。
上品にところどころ画が飾ってあって、窓が広くて低い位置まである。
東京タワーは見えなかったけど、周りの夜景がきれい。
微妙に時間が空いてしまってるので、ラウンジで過ごしたりホテル探検をした。
ラウンジでそんな話をしながらコーヒーを飲んで、
駅のバリアフリーについて一緒にメモしてた。
初めてブレンドとカプチーノ以外に挑戦☆マイルドコーヒーがおいしかった♪
明日の朝はエキストラマイルドに挑戦しようっと。
それに、このホテルでも”もう一押し!”って言うところがあったから、
メモを作っていたら、それだけでミニノート2ページが真っ黒。
ダメだし女王の名前を大いに発揮する状態だった。
でも、想い人さんも同じコトに目が行くのよね。
一工夫でなんとかなるので、ぜひぜひ実行してもらえたらうれしいな。

待つこと1時間、カメラマンの村上さんとWE’LL編集の担当さんがやってきた。
まず室内だけ撮影するので、そのままラウンジで待機。
呼ばれてお部屋に戻ると、本格機材がいっぱいで、ちょっと緊張する。
車椅子の画が多めにほしいということで、室内は車いすに乗ったまま、
手すりとお風呂とベットが入るカットを撮り、あとは想い人さんとテレビ見ながらトークのカット。
「表情ちょっと硬いね〜」
だって車いすって、窮屈なんだもん。
この部屋のとってもいい工夫でハンガー掛けが引っ張ると降りてくる。
重いのであゆは引っ張れなくて、想い人さんが引っ張っているところを撮影。
これで今日の撮影は終了。
次の日の確認をしたあと、ご挨拶をして撮影隊は帰って行った。
「ふぅ〜」
ごろんとやっとベットに横になれた。
「今日はお風呂、いつ入る〜?」と、わくわくする。
あゆ、やっぱお風呂に入るのは楽しくってスキなのだ。
ホッとしてお腹が空いた…。
想い人さんの予想通りのあゆの行動に、なんだか苦笑い。
と、その時”ピンポ〜ン”と部屋のチャイムがなった。
想い人さんが出ると、ラウンジの中庭で撮影したいとのことで、もう一度合流。
どうも顔が固くなるのは、慣れてないのと疲れだと思うけど…。
この時、話してたのは
「なに話せばいいんだろう」
「う〜ん、漫才?」
「なにそれ」
「じゃあねぇ、ご飯食べるコト」
「それじゃ、よけいにおなか減っちゃうでしょ」
「あっ…」
こんな会話であの表情ができました。
「これで本当におしまいだから(笑)」


部屋に戻ると、撮影が終わり、全部の力が抜けてソファーベットに沈みこむ。
そういや、お化粧もしなきゃだからって、早起きしたんだよね。眠いわけだ…。
テレビを見える方向に動かしたけど、記憶がぷつんぷつん途切れてる。
想い人さんも一緒にゴロゴロしたんだけど、洋服のままはなんか窮屈。
あゆ、久々にブラウス着てるから、よけいにかな。
「あしたの準備しなきゃ!」とカバンを出して、整理を始めた。
めずらしい。(←怒られるかな?)
そしてデジカメをじゃーんって出して、あゆを撮影し始めた。一番表情が柔らかいかもね。
結構きれいに撮れたので、びっくりした。
逮捕しちゃうぞ!かなんかを一緒に見て、いい加減お風呂に入ることに。
全ての設備をまんべんなく使わないと、レポートもできないからね。
で、ここはユニットバスではなく洗い場と湯船があって、とっても使いやすい。
シャワーチェアもあるので、早速使ってみる。
「座り心地がいい〜♪」
過去にあゆが座ったことのあるシャワーチェアーで、一番座ってて気持ちがいい。
シャワーかけも高さ調節ができていい感じ。
ただ、タオルとか洗顔ソープが置ける場所がほしいかな。
備えつきのボディシャンプーとリンスは、
ムスク系と言うか、森林の香りと言うか、そう言う感じ。
あゆはティセラとかの甘い系がスキなので、ちょっと残念だった。
湯船がちょっと汚かったから、軽くシャワーで流してお湯をはっておいた。
てゆーか、想い人さんがはってくれたんだけど。
湯船の中は滑り止めになってるし、危険になりそうなものが、
片っ端からなくなってて気持ちがいい。
手すりの捕まり具合とかは、想い人さんにチェックしてもらう。
ぽかぽかになって、初!バスローブを着てみる。
う〜ん、ちょっと大きい?(^^;)
袖を折ってみたら全部折っても大きくて、腕に浮き輪つけてるみたい。
身動きしにくいし、引きずってしまって怖いのら。
チェックノートの続きを書いて、疲れも限界だしすぐにベットに入った。
せっかく夜景もきれいで窓も広い部屋なのに、
大きめのベットと斜向かいにソファーベット。
一緒に見て眠れないなんて、寂しいよ…。てなわけで、ベットの方に2人で寝ることに。
なんか、久々に腕枕で寝るっぽくて、すごく幸せ気分。
夜景も見納めて、テレビを見ながら寝ちゃった。
そのあと想い人さんは、まだテレビ見てたみたいだけど…。

朝目が覚めると、サーって音がする。
「えっ?」
そう思ってたけど、アラームがなりまくっても起きれない。
日々ハードだったし、疲れすぎちゃってるのかな。想い人さんが起きてもベットから出れず。
あゆはペットの中でテレビを見ながら、天気を気にする。天気予報では雨だよ。
ちょっとびっくりしてペットから出て行ってみる。
今日の撮影はどうなるかなぁ。心配になるけど、とにかく準備を始めなきゃ。
お化粧してる間に、想い人さんはコンタクトをつける。
急いで用意しないと時間になっちゃう。
お腹空いてるし、早く用意をしてラウンジでパンが食べたい。(爆)ホテルのパンだから、期待しちゃう☆
朝からコーヒーとパンでリッチな気分…なんて想像して、用意もがんばっちゃう。
「あっ、トロ旅は見なくっちゃ」
欠かさず見てる日課だけは、どこに行っても続けてるから不思議。
でも最近、想い人さんがうちに泊まってることが多いから、
朝番組を一緒に見るのも、新鮮と言うより自然って感じ。
トロ旅をみたらラウンジに行って…と思ってたんだけど、
朝起きれずにベットでうだうだしてたから、思うように支度は終わらなかった。
結局8時半前にラウンジに行った。
人もはけたあとのようで、静かにコーヒーを飲みながら、新聞に目を通す人が2〜3人。
あゆ達は昨夜決めてたお目当てのコーヒーを飲もうとコーヒーメーカーへ。
すると…”故障中”の張り紙!!
がーんっ
どこのファミレスでも置いてありそうなコーヒーポットに、1種類だけのコーヒーがぽつんと置いてあった。
しゅん。。。
朝一の撮影はベーグルを食べながらの撮影なんだけど、
機嫌もお腹ももちそうにないので、バッチリ朝ごはんしようとたくらむ。
パンはセルフに置いてあったので、げんこつサイズくらいのパンを2つお皿に。
プラスチックに入ったバターとジャムを1種類ずつもって、ソファーで朝食。
くるみパンだったんだけど、すごくおいしい♪
「もって帰りた〜い」
想い人さんはあんまり朝ご飯を食べない人なんだけど、あゆがいつも食べるので、
つられて一緒に食べることが多い。
「うん、おいしいね」と2つ平らげちゃった。
もう1種類パンが追加されたので、1つ試食すると、同じサイズのフランスパンっぽかった。
コーヒーを飲みながら、今日一日の予定を確認したりして、ライターさんがくるのを待つ。
トイレに行く時間も必要だからと、ゆっくりしたい気持ちを押さえて、部屋に戻った。
でもなんだか、2人だと部屋の方がゆっくりできるみたい。
撮影用にもって来たコートなどを出しやすくカバンに入れなおして、
身支度をしてても時間があまる。

そんな訳で(どんなわけだ?)TVを見てたら、ピンポーンとライターさんの宮本さんが来た。
数分後に編集担当さんもきたんだけどね。
さっそく昨日作っておいたレポートメモを見ながら、使い勝手の話しをする。
とにかく莫大な量に、ダメ出し女王の名を欲しいままにして。(笑)
想い人さんたら「介助して見ての使い勝手はどうですか?」と聞かれて、しどろもどろ。
そう言えば、この人って自分がこうだったら…って当事者になって考える人だわ。
「一緒にこれ、考えてたんで〜…」と助け舟を出し、どっちかって言うと、あゆが介助するなら、
彼は介助されるならとか、自分でやるならと、聞かれる事に答えて言った。
不思議なパターンなんだろうなぁ。
それだけ彼も、あゆの介助をこなしてきてしまってるのも、あると思うんだけど。
あゆはそれでも『あゆが自分でやりたい、やってみたい』をする人だから、
あゆがやるなら、こうすれば危なくない…って考えてくれるんだろう。
で、うちらって「自分でやりたいのに」主観が強いから、
”ココがもう1つこうなってれば、人に頼まなくても済む”っていう結論を出す。
ワリとさ「こうして〜」だけ、いっちゃう癖って誰にでもあるじゃん?
そうじゃなくて、結論と方法も提示するのよね。
これがやってる人が少ないらしく、ダメ出しと方法を並べるもんだから、
そのあとホテルの人との話しも、ノートもってこられちゃったんだ。
オフィス街の中にある、くつろぎ空間…って感じで、
実際取り引きなどで会社を訪れるために、宿泊に使う外国の人も多いとか。
どうりで来た時から、外国の人も多いんだね。…って、あゆも仕事上がりにきたんじゃん。
移動時間などもあり、アセアセしながらチェックアウトをして、次は丸ビルへ!

カメラマン上村さんの車で、丸ビルまで移動。
上村さんが運転、助手席に編集さん、後ろにライター宮村さん、あゆ、想い人さん。
途中で変な車がいて、ぶつかりそうになったり、ドキドキ。
編集さんが「あっ」て言う声に、運転してる上村さんが気付いたくらい。
ナカナカ駐車場も見つけられずだけど、ようやく入ってふぅって感じ。
駐車場も撮影とのことで、EVホールで待つことに。
知らぬ間に丸ビルの広報さんがやってきて、あいさつはじめてた!
編集さん達が追いかけてきて、ようやく合流。あゆ達もごあいさつ。
まずはじめに、はちみつ屋さんに行くの。世界のハチミツが一堂に集結。
びっくりしたのが、ハチミツは花によって味が違うのはもちろん、色が全然違うの!
ジャムみたいですごくびっくりしたよ。
(12月号の表紙がここで撮影されてる。本人達はどれになるか知らない。)
普段はスプーンにハチミツをとって、テイスティングさせてくれる。
あゆはレモンのが気になって、食べさせてもらった。
すごくさわやかで、紅茶に入れるとレモンティー代わりにできるし。
ベーグルが届いて撮影。特別にはさんでもらって、あ〜んっ。
あゆに持って食べるように言われたけど、そんな無理はできない。
で、想い人さんが持って食べさせてくれる。よく考えたら、ベーグルは初めて食べた。
ソフトなオーソドックスなのだったけど、おいしかった♪
時間がなかったから半分しか食べれなくって、なんだか残念。また食べたいな。

次のお店の取材予約時間まで余裕ができちゃったので、しばし自由行動。
といっても、ものすごい人混みだからあっちこっちは見て回れず、地下街の堪能。
おいしそうなケーキ屋さんとかいーっぱいあって、食べたかった…。
特にざるに盛られたチーズケーキ(!)に、興味津々☆
ワインとチーズのお店があって、おいしいカマンベールチーズを試食しちゃった。
あとね、おにぎりや、お惣菜のお店があって、気になった。
ソニプラっぽい雑貨屋さんがあって、そこを探検。
車いすの人がもう1人いたら、身動きとれなくなって大変だった。
そうそう。
ローソンがあったんだけど、看板がローソンぽくなかった。
高級って感じで、気軽なコンビニっていうイメージはない外観だったよ。
トイレに行ってから合流しようと思って、一般トイレに入って大事件が!!
済ませて手を洗おうと思ったら、ドアノブみたいな蛇口でひねれず。
並んでた人が、さっと手を貸してひねってくれた。
さらに手を洗ってる間に、どさっと音がして、気付くとポシェットが落っこちてる。
同じ人が拾いあげてくれて、とってもお礼をいった。
びっくりしてトイレの外で待ってる想い人さんに見せたら、ストラップの根ものと縫い目から切れてた。
がーんっ。はじめて使うポシェットなのにぃ。
とりあえず応急処置で結びこんで、今日をしのぐことにした。
ちなみに身障トイレはウォシュレットがついてて、使いやすい。
上村さんが撮影してると「盗撮してるみたい…」と感想をもらしてた。
集合場所には宮本さんしかいない。
車いすあゆだから小回り聞かず、宮本さんが探していると、全然違う方向から編集さん。
「野菜ジュース専門のところでセロリジュース飲んじゃった」
てゆーか、言った時間を5分過ぎてますから。(^^;)
そのジューススタンド、カウンター作りで車椅子だと入りにくい。
あゆ的には、スープ専門店の方が気になったなぁ。

エレベーター撮影をして、グリーティング系カードの専門店へ。
「お2人で作ってくださいね」って言われてたんだけど、製作の日じゃないんで、できないんです…だって。
にゃ〜んだ。
王様のブランチで姫とノリ姫が来てたんだよねーって、わくわく見てた。
赤と緑ばっかりのクリスマスカードが多くて、実はあゆはそれは嫌い。
「選んで見て、写真撮るから」って言われて、あゆの思うクリスマスカードをセレクト。
白と銀と水色がメインで、ちょこっと赤がいいの。
ココでもいろんな写真の撮ってる間は、微妙に暇になってしまって、
あっちこっちあゆが撮影してみた。
想い人さんとカメラ遊びして、時間を潰すのは面白い。
これで午前中の撮影は終了。


みんなでお昼ご飯を食べることになったのは、1時半ごろだった。
広報の人にオムライス屋さんを薦められたんだけど、
激混みで次の撮影に間に合わないと言うことで、アジアンレストランに入ることになった。
向こうのうどんみたいなのを、あゆは食べたんだ。
あったかくておいしかった☆でも、すごく血行がよくなって、暑かったよ。
想い人さんは、グリーンカレー食べてた。
あゆが前に食べたおいしいグリーンカレーかと思って、
おねだりして食べさせてもらったら、ちょ〜辛過ぎてむせかえった。
天然ボケの想い人さんは、そのままマイペースに食べてるし。
バシバシ叩いてお水を飲ませてもらったよ。みんな笑ってた〜(>_<)
食べ終わるのが遅い2人だから、編集さん達は他を見てくるって先にお店でちゃった。
集合を言い渡されて、あゆ達もどっか行こうかなって思ってた。
だけど…身障トイレ空きを待ってたら、自由時間はどんどんなくなった。
こんなに身障トイレ待ちするなんて…。
結局時間はなくなって、慌てて正面口まで降りていくことになっちゃった。

丸の内仲通りっていところで、外観&周辺撮影。
持ってきた小道具コート&手袋装着!
この時期は、まだコートの人も、ましてや手袋の人もいないので、周りの人は注目する。
うふふん♪
この時の写真を見せてもらったけど、見せてもらった中で一番きれいでお気に入り。
ココの通りはレンガの大きいのと、小さいので舗装されてる。
点字ブロックなどある道路際は小さいレンガで、車いすでは振動が辛い。
大きいレンガと言ったって振動はある。ちょっと腰が痛くなった。
なにより横断歩道は、でこぼこが激しいから要注意だね。
丸の内カフェって言う所に、連れてってもらってお茶シーン撮影。
「笑顔が硬いよ〜」と上村さん。
あゆは「ニッコリするためになにか想い出してよ」
「あっ、ニヤけちゃう」って言い出す想い人さん。
これ以上は放送禁止(!?)なので言えないけど、
わりとシモネタ話ばかりが笑顔写真に、繋がってたりする…。(^^;)
ミクニズカフェがその通りじゃ有名だから、そっちに行ってみたかったかなぁ。
でも、ココも期間限定らしいから、いっかな☆
(期間限定に弱いのさ〜!)

ダッシュで丸ビルに戻る。
次のお店は2階にあるんだけど、エレベーターは人混みで、日本人の悪いところか、意識の薄さか、
車いすに乗っているあゆは、エレベーターに乗れない。
危険だけどエスカレーターで上がることに。
…意識が出来上がって浸透するまでは、専用エレベーターしかないのかなぁ。
いやっ。
エレベータ内外両方に、車いすマークをつけて努力してからだろう。
行き先階のボタンや表示のある所などに。
しかも全機にね。
そうしないと、他のエレベーターは乗らないものって、意識になっちゃうから。

アクセサリーと雑貨のお店撮影。
あ〜あ、これじゃあゆの立ち姿写真ってなさそうだよぉ。ちょっとあゆっぽくなくてやだなぁ。
バックを手に取り、ファーをくっつけたりして撮影。
「こんなのどお?って、彼女に見せてね」といわれて、
普段どっちかって言うと、あゆがあれは〜?ってやってるよねって、
ちょっと2人で困ってしまう。
それが終わると、また微妙に時間が出来る。
あゆはこのフロアに入って、すっごく気になってたのが向かいにあるバックのお店。
手提げばかりであゆには使えないけど、
ピンク、白、ビーズ、星、ハートってあゆが大好きなコンセプトを詰め込んだお店。
「あゆみちゃんが好きそうなお店があるよ」って、
想い人さんは車いす押してってくれて、すごく嬉かった。
「うわっ、これとかナカナカなくて、好きでしょ?」って、
変わったデザインのバックを指す。
やっぱり好みがバッチリ分かるんだなぁ。
好きで、ハデ目の物の方が、あゆも自然に笑ってるらしい。
想い人さんもそれにつられて笑ってる。
こう言う明るくて、元気なアイテムが紹介されていくといいな。
バックを見て、靴やさんなど見て回ったあとに戻ると、まだ少し撮影をしてた。
しばらく待ってると、まだ終わりそうもないとのことで、
次のディナーシーンの撮影へ場所行くことになった。

お昼を食べたレストランフロアでベトナムフレンチのお店に行く。
(せっかくだから高層階がよかったな…by2人共通の想い)
お昼はアジアンでかぶってるぅ〜と思いつつ、メニュー撮影を待つ。
こればっかりは、あと撮りできないからね。
開店前のお店で窓から外を見ると、東京駅の正面。日が暮れてきたら、とってもきれいだった。
お店の中にはカウンターがあって、カクテルもいろんな種類。
ヴィトンの古ーいスーツケースなどがあり、観葉植物と、アジアンインテリア。
オトナっぽい内装に「あゆたちのデートではこないよね…」と苦笑い。
こんな所をエスコートできるような人に、想い人さんはなるのでしょうか?
カクテルが注文されて、想い人さんはソーダの入った水色のカクテル。
(炭酸入りだとまったく分からないあゆ。想い人さんはソルティードックが好き。)
あゆはキールが用意されて、料理が並べられる。
「なんか照れちゃうね〜」
あゆはこんなのはじめてで、照れちゃう。
「乾杯して。そう。彼いいよ〜」
「こんなかんじ?」←ちょっとカッコつけ気味に
「やだぁ、なんかちが〜う。あゆもグラス持って見ようっと」
調子に乗るあゆに、いつも仕事を増やすと突っ込む想い人さんは、
「危ないよ〜」とあゆのキゲンとりつつ、注意するのぉ。
といいながら、扉絵の写真が撮影される。
えびの入ったホワイトローズって言うのが、めちゃ気に入った。
あとね、カモ肉を(多分)はじめて食べたのね。
柔らかくって、あゆはああんまりお肉って食べない人だけど、おいし〜いってぱくぱく。
調子に乗って「あ〜ん」ってしてあげた。(切ってもらってるんだけどね)
慌てて食べて、最後の撮影へ…。
それは”寒風吹きすさむ東京駅前”なのだ。

再びコート着て撮影開始。
車いすで撮影してたけど、もう寒くて耐えられない。
「彼〜、せなか曲がってるよ〜」と注意されながら、あゆは動けぬ車椅子の上で寒さに耐える。
これもきっといい写真を撮ってもらえるから。きれいだろうから表紙かな…なんて。
でも、さすがのあゆの体もカチコチになってきたから、立つことに。
自由に動いていいと言われて、歩いたり、小突いたり、段差の上を歩いたり、
おんぶされたり、手を繋いでまわってみたり。
いーっぱいいろんなことをやって、バカげた事が楽しくて笑い転げた。
動いたから体もあったかくなったところで、撮影は全部終了。
ごあいさつをしてお別れ。
すごく長かったようで、どたばたと終わったロケ。さてさてどんなものが出来上がるのか。
でもおもったの。
やっぱりあゆたちにはまだオトナっぽ過ぎる雰囲気なので、もうちょっと年がいってから行きたい。
写真ボツったものをくださいとお願いして、駅改札口あたりまで送ってもらった。

2人の衣装の入った大荷物のバックを持って、車いすに乗り東京駅へ。
東京駅はエレベーター設置工事中。
あゆ達は地上口から改札へ行ったんだけど、想い人さんも怒ったのが、
エレベーターがないのにインターホンもなく、改札抜ける時も目をあわさない駅員。
車いす乗ってる人達が「JRはだめ」と言われてしまう、よくないところ。
あゆがTRUCKに行ってた時の、保土ヶ谷駅の駅員さん達は、
それはそれはすごく親切で、いい人たちばかりだったのに。
爪の垢をせんじて飲ませてやりたい。
「だから都会の人はいやにゃ」って言ったら、笑われた。
でも本当にJRほどこんなに落差があるのも、ないんじゃないか…って思う。
なにか機会があったら言いたいな。

さて、そのロケ原稿が3週間後に届いた。
あゆの名前をいつも通りひらがな表記にしてもらったり、想い人さんのプロフィールも少し訂正をした。
でもなぁ、ウォシュレットの有無くらい足してほしい。
手指障害がある人は、とってもうれしい情報だったりするんだもん。
特に宿泊に関係すると、本当にほしい情報。
これがあるだけで、いろーんな人に薦める幅が広がるんだけどな…。
あゆたちが旅行する時も、それが一番の問題なんだもん。
身障トイレがあるところって、自分達の広報の段階で入れてるからさ。
さらにっていうのがこういう専門誌には求められると思う…なんて。

でもって、11月25日に2人で表紙を飾ったものが、発売された。
透明な袋で郵送されるんだけど、あゆままは大喜び。
みんなにも、ぜひぜひ見ていただきたい。鼻ブーモノ(!?)になっているよん♪