あゆの珍冒険

2002年9月29日 ナマあゆと会おう!バリアフリーフェア2002

お盆も終わるころの8月15日。
あゆは初野外ライブにアタマがポーっとしてた。
その時にGEN☆ぱらに突然のカキコ。
これがあゆの横浜ワールドポーターズ(以下YWP)、
通称ワーポーと担当者さんとの始まり。

ハートビル法ってさぁ。
よく耳にするけど、よく知らないんだよね。
最近できた建物なんかに、適用されることの多くなった法律。
んで、なにかって言うと、要はバリアフリーな建物ですよって言う、
その目印みたいなもんなんだ。
あゆもよく行くYWPは、過ごしやすいって思ってた。
そしたらハートビル法の商業施設で、だけど、ハード的なバリアフリーだけではなく、
ソフトの部分のバリアフリーを従業員に日常から研修してるんだって。
今回はここでイベントが秋にあるんだけど、その名も「バリアフリーフェア2002」。
そこのメインイベントに、出て欲しいって言われちゃった。
普段は従業員対象だけどこの時をきっかけに、
来場のお客さんにもバリアフリーや、障害者を身近に感じてもらおうと、
企画しちゃってるの。
去年もやったらしいんだけど、とにかく打ち合わせをしなくちゃ、
何にもビジョンができないから、YWPへ行くことにした。

結局どーなったかと言うと、まぁわりと好きなアイディアを言って、
イベント全体のアドバイザーまで、ちょっとしちゃってきた。
ポイントは、楽しく簡単にインパクトを。
あゆにとってはいつもの課題なんだけどね。
どうも福祉とか、バリアフリーってからむと、難しい風になっちゃうんだよね。
あゆはそれが嫌い。
せっかく一般の人たちに見てもらえるチャンスなんだから、
特別なあゆではなくて、あゆを通した障害者って、
なんも変わらない、普通の人。
あゆだってただの女の子って伝えたい。
すごいコトする人、特殊能力がある、特別なのが障害者ではないって。
これがバリアフリーの近道なんだと思うから。
普段GEN☆ぱらで言ってることを、改めて伝えよう…。
だけどココで、思わぬ展開に行くことになった。
はぁ、思うようにできるまで、まだまだ道のりが長いんだね。
あゆ単品でも、充分にやってのける自信はあったんだけど…。
今回のトークショーのホストはたろさんになった。
彼は前回のトークショーをやった人なんだ。
なんだか最終打ち合わせと共に、
あゆの伝えたい方向と、逆になってしまった。
こうやっていろいろ活動してるだけで、特別なんだ。
だから他の障害を持ってる人に、目標にされる存在になったり、
外に出てくるようにアピールしたほうがいいって…。
”そんなのつまんない”
だって、昔のあゆは外に出るのがイヤだったから。
出たくなっても、出る手立てを知らなかったから。
その気持ちが分かるから…今のあゆをうらやんで欲しくないの。
目標にもして欲しくないの。
お互いに越えてやるって、いろんな人と思うことで、
全ての人が対等な立場であり、バリアフリーなんだと思うから。
あゆの当日での力の発揮にかかってきちゃった。

会場の様子9月29日。
雨男たろさんの力に勝つように(笑)、晴れ女あゆパワー炸裂。
連日までの雨はうそみたい。
出発直前まで服に悩んで、あれやこれやと着替えて、
結局、家族と想い人さん全員一致のもと、衣装決定。
今回洋服買いに行く時間がなかったんだよね。
朝のうちに、想い人さんが入院中のままを外出のために迎えに行き、
その間にお化粧したり、バタバタ過ごしてた。
3時からでも、入りは12時だから、結構世話しないのだ。
想い人さんの車に乗りしゅっぱーっつ!
ちゃんと時間には入れて、打ち合わせも程なく終了。
このあとご飯に言っていいといわれたものの、
結局15分しかなくて、食べれなくなってしまった。
…というのも。
強引に切り上げて、外でままと想い人さんが待ってるから、
すぐ合流しようと部屋を出ようとしたら、思いっきりコケた!
会議室の出入り口に、花瓶を置く台とかあるじゃない?
そこに向かって思いっきりすっ転んだの。
うまく交わすものの、右腕と先日ぶつけた左わき腹の丁度正反対の位置を負傷。
それでも顔は守るなんて、プロ根性!?
ズキズキしながら、2人にやっと合流できたとさ。
あ〜、お腹すいたぁ。
2人のご飯を目の前にして食べれないあゆ。
スタンバイ中3食きちんと食べるあゆには、傷より涙モノなのだ。
キゲンの悪いままステージへ。
あぁ、ココで切り替えないと、いつどんなチャンスがあるか、
分からないもの。
気合いを入れて強引に、にこっ。
よし、大丈夫!
いろいろ経験をつんだからか、昔からの場所に近いのか、
全然緊張もすることなく時間の経過を待ち続ける。
局長、ピアネットの代表や仲間、
keikoおばちゃんとkazukaおばあちゃん、
とどちゃん、リキちゃん、ちゃあやみわちゃんとままパパ達。
あゆの大好きな人たちが来てくれてるかんだら、
がんばんなきゃ!
それに、来られなくても気持ちはココへ来てくれてる、大切な人達もいるから。
始まる前に話ができて、あゆのパワーは充電されたよっ。
よぉ〜い、スタート!

ステージに上がるあゆ「神奈川新聞メディア局でパソコン入力オペレーターをしながら、
バリアフリー講師やバンド活動など幅広く元気に活動中の
あゆコト「すがやあゆみ」さんです!!」
司会の恩田さんに紹介され、ステージ上で待つたろさんのもとへ。
数段の階段を上り、エスコートされて椅子に着席。
おっ、今日は車いすじゃないんだね」
「普段は歩いて生活してるんです」
まずは軽く自己紹介をからめた障害についてのはずが…
あっという間に仕事の話、仕事に就くまで、養護学校について。
「なんかそれだけじゃないくらい、輝いて見えるけど…」
最後に恋愛について。
「実はこの会場に、彼が来てるんです。」
ちょっとテレテレしながら想い人さんとのコトを少ししゃべってみた。
ネット上で知り合い、遠距離恋愛で…という、
仕事でも私生活でも、インターネットという手段を生かしているけど、
ネットの世界ってバリアフリー。
これがいつか、現実の世界へと導かれていったら…って言うのはいつも思ってて、
それはあゆの伝えたいことと、
カラダはって表現できてるコトかなぁとも思った。
トークショー中・ステージ上から 「あゆにとって恋愛は原動力なんです。」
後ろのほうで、ままと途中合流のめろりんが、大笑い。
こらぁっ!
「デートの時にかわいい服が着たいから、買い物に行く。
買い物がしたいからお仕事もがんばる…みたいな。
でもこれって障害があったって、
なくたって同じだと思うんですよね。」
ココがなんとか、当初あゆの伝えたいことにこめられた一言。

あゆ的に総合20点弱かなぁ。
言いたいことや伝えたいことがズレてしまってるのだから、
ちょっとつまんないものだったと思うんだ。
特に障害者と関わってる人が聞いたら、ひとつも面白くないし、
知らない人が聞いても、大して面白くもないんじゃないか…って、
すごく反省させられるものでもあったんだよね。
なのに、たくさんの人、来てくれてありがとう。
あゆのトークショーのあと、車いす試乗会をいつも講師のお仕事をくれてる、
NPO団体がやってて、それを体験した人のインタビューがあり、
その時の質問に答えたり。
これが終わってやっとステージから降りられたの。
ふぅ。

同じ障害を持った子とお母さん、それ以外にもいろんな障害を持った人、
関係者の人、仕事で知り合った人たち、いろんな仲間…。
そして偶然通りかかった一般のお客さん。
みんなにお礼が言いたくて、おしゃべりして、ご挨拶してまわってた。

ひよこっちその時、ステージでは手話グループのひよこっちが、
モー娘。やハム太郎の曲をやったりして、
目を止めて楽しんでくれていた。
なんと、今回聴覚障害の高校生が
ひよこっちステージの司会をやっていたんだけど、
めろりんの知りあいだったの。
とっても偶然でびっくりしちゃった。
この一体になった雰囲気の会場。
この雰囲気で、いつか現実の世界全部が、バリアフリーになるといいのにな。
あゆの戦いはまだまだ続く…。

ちなみに、ようやく夕飯にありつけたのは、その後8時過ぎ。
お腹すいたのぉーっ。

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