先天性多発性関節拘縮症とあゆのからだ 先天性四肢障害って?

なぜそうなるの?

赤ちゃんの手足の「かたち」が段々にできるその発生段階毎に、いろいろな「かたちの障害」が出来ます。そのことを「形態形成障害」または「四肢発生障害」と言います。

「先天性四肢障害」を、「四肢発生障害」と言う意味と考えて「赤ちゃんが生まれた時、その手足になんらかの形の異常を認めるもの」としておきます。

先天異常の原因は大きく「遺伝」と「環境」に大きく分けられます。

お母さんのお腹の中で、受精卵の中にある「遺伝子」に従って、お母さんの食べたものを材料として、赤ちゃんの体の「かたち」が少しずつ少しずつ出来ます。この時に異常が起こることを『遺伝』、体の部分を作る材料が変化したり、何か外力などが作用して起こることを『環境』と呼びます。

先天異常を起こす原図は、『受精卵』の前と後では全く違うように働きます。つまり、『受精卵』は、お父さんからの「精子」と、お母さんからの「卵子」が合体したものですから、異常が起こる場合には、精子と卵子が出来るときから持っている「遺伝物質」が強い影響を与えます。(遺伝障害)

しかし、受精卵から胎児が出来る過程では、材料やその組み立て方に「外からの影響」を強く受けます。(胎児障害)

つまり、『遺伝』と『環境』の2つと言うことになります。

さらに異常の形は、「欠損」「重複」「過成長」「低成長」と5つに分ける考え方があります。主として整形外科の分野の方が始められた分類)