先天性多発性関節拘縮症とあゆのからだ 先天性四肢障害って?

言葉の意味

「先天性」と言う言葉は一般の辞書にありません。「先天」は「生まれつきのもの」と言う意味です。「先天性」とは「生まれついた性質」のことで、一般に「遺伝」を言ったりします。しかし、「先天性」の中には「遺伝」のほかに「環境」がありますから、その両者を同じ意味と考えるのは間違いです。

また、「障害」という言葉は、辞書では「さわり、さまたげ、じゃま」と書いてあり、主として「動作がさしつかえる」ことを意味する言葉です。そのため、「四肢障害」を「四肢運動障害」つまり、「手足が不自由なこと」と誤解する傾向があります。しかし、「手足が不自由なこと」は、「肢体不自由」と呼ばれ、主として「脳性マヒによる手足の不自由」を示しますからその現す意味が違います。また「病気」とも違うので、完治と言うこともなく、リハビリテーションなどでの機能改善が望めます。

ちなみに「障害者」と言う言葉は、無能、無気力、厄介ものなどと言う意味で、あまり好ましい表現とは思えません。 しかし近年、その言葉ばかりが注目され差別の対象とされる傾向にあり、本格的な内容が議論されることが、2の次になってしまっています。